カブリエルノカブログ

とある専業主夫の日記 ~育児×投資~

育児、投資をしている専業主夫の日記です。

ミズホメディーの2021年12月期第3四半期決算予想

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 カブリエルです。明日11月8日にミズホメディー(4595)という企業の決算が発表されるので企業決算を簡単に予想してみました。こういったことを記事にするのは初めてで、わかりづらい部分もあるかと思いますが温かい目で見ていただければ幸いです。

ミズホメディーについて

  ミズホメディーは東証2部に属する企業です。設立は1977年と40年以上の歴史がありますが、上場したのは2015年と比較的最近です。新市場区分はスダンダード市場となります。業種は医薬品で、診断薬事業とヘルスケア事業が主な事業内容です。インフルエンザの検査薬の売り上げが主力でしたが、新型コロナウイルスの流行によって主力が新型コロナウイルス検査薬の売り上げに変化しています。

2021年11月7日時点での情報

株価 PER PBR 利回り 時価総額
2,578 7.0 4.1 4.27 246億

 

PERが7.0と割安水準で、利回りも4.27%と魅力的です。配当性向は30%を目標としていると公言しており、利益を上げることができれば増配が期待できます。ただし、業績予想を据え置く傾向にあり、出来高もあまりなく投資家に不人気なため株価上昇を期待して買うと痛い目をみるかもしれません。

 

新型コロナウイルス検査薬について

  現在主力となっている新型コロナウイルスの検査薬について簡単に解説します。検査は、全自動の遺伝子解析装置である「スマートジーン」、解析装置に挿入する「テストカートリッジ」、患者から検体を採取する「検体採取キット」によって行われます。専用の綿棒で鼻の奥から取った粘膜と検体採取セットの試薬を混ぜたものをテストカートリッジに滴下し、テストカートリッジをスマートジーンに挿入するだけで測定することができます。約1時間ほどで判定されます。ミズホメディーは佐賀県鳥栖市に本社がある企業で、地元のサガテレビに特集された動画がわかりやすいと思います。

www.youtube.com

説明書はこちら

https://www.mizuho-m.co.jp/product/files/570825-03.pdf

これがあれば大規模な設備導入は必要なく、開業医や診療所などでの院内検査が容易にできるようになります。スマートジーンは1台48万円、テストカートリッジは5回分で4万円、検体採取キットは10回分で7,250円となっています。

2021年12月期第2四半期決算短信を読んでの考察

 ミズホメディーは2021年8月10日に第2四半期決算を発表し、上方修正と増配を発表しています。

決算短信はこちら

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08122/3e2a2adf/8e5d/41a4/97a2/b1da368e283f/140120210804478763.pdf

上方修正と増配についてはこちら

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08122/a0771073/844c/40e8/9b0e/96c8cf685afb/140120210804478822.pdf

第2四半期決算補足説明資料はこちら

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08122/561ea459/1168/44cd/bda0/66dc9f4816a5/20210810113127227s.pdf

この決算発表後に株価は急上昇しました。場中決算発表(8月10日の12:00)だったためその日は急激に買われてストップ高となりました(逆に5月10日の第1四半期の決算発表ではストップ安となりました。この決算発表までに決算期待で買われており4月26日には年高の4,165円をつけましたが、7月9日には第1四半期決算後の安値2,331円をつけており損切りをした投資家の方がたくさんいらっしゃったのではないでしょうか。)。その後8月20日に3,705円の第2四半期決算発表後の高値をつけた後は株価が徐々に下がっていき、第2四半期決算発表前の水準まで株価が下がってしまいました。

ミズホメディーのチャートはこちら

kabutan.jp

この株価の下落は、おそらく新型コロナウイルスの感染が収束していることが原因だと思います。上述しましたが、ミズホメディーは新型コロナウイルス検査薬が売り上げの大半を占めています。第2四半期の売上高39億にたいして新型コロナウイルス検査薬の売り上げが31億です。全体の売り上げのおよそ8割が新型コロナウイルス検査薬だということです。新型コロナウイルスの感染が収束しているということは検査数も減るわけだから新型コロナウイルス検査薬の売り上げも落ち業績は悪化するだろう、と市場に判断され株価が下落しているのだと思います。

 

第2四半期決算短信を読んでいて注目したところがあります。まず、新型コロナウイルス検査薬の出荷数です。上半期はおよそ58万テスト出荷したとのことです。そのうち4~6月は40万テストと明記されていたので1~3月は18万テスト出荷されたということになります。資料によると新型コロナウイルス検査薬の上半期売上高がおよそ47億円です。開示されている情報を基に計算してみるとテストカートリッジは1回8,000円、検体採取キットは1回725円です。これらが58万セット売れたとなるとおよそ50億円となり、売上高と誤差はありますがほぼ同じになります。

 

厚生労働省PCR検査の実施検査を公開しています。PCR検査の実施件数と検査薬販売数とPCR検査の実施件数に占める検査薬販売数の割合を表にしてみました。

  PCR検査の実施件数 検査薬出荷数 割合
1~3月期 5,184,605 180,000 3.47
4~6月期 7,273,397 400,000 5.5
7~9月期 13,576,131    
10~12月期 3,388,240    

PCR検査の実施件数はこちら

https://www.mhlw.go.jp/content/pcr_case_daily.csv

こんな形になりました。10~12月期のPCR検査の実施件数は11月4日までの件数です。

1~3月期と比較して4~6月期の割合が増えたのはスマートジーンの普及によるものだと思います。資料には約3,000台販売し、累計販売台数が4,000台になったと明記されています。明日発表される第3四半期決算は7~9月期のものです。なんとその期のPCR検査の実施件数は1~3月期と4~6月期を足したものよりも多いのです。7~9月期の割合が5%程度と仮定すると新型コロナウイルス検査薬の出荷数は68万程度となります。上方修正の内容を見てみると、下半期の予想出荷数は43万テストを見込んでいるとのことです。つまり7~9月期の時点で下半期の予想出荷数を大幅に上回っていることが予想できます。これも仮になりますが、10月~12月期の検査薬出荷数が1~3月期と同程度となるならば下半期の検査薬出荷数は68+18=86万ほどになると予想できます。これだけ出荷されれば下半期の新型コロナウイルス検査薬の売上高はおよそ70億程度になるのではないでしょうか。

まとめ

  上記をふまえてミズホメディーの第3四半期決算で発表される通期を予想してみました。

 
通期予想
8月10日修正 今回予想
金額 構成比 金額 構成比
売上高 11,358 100 14,000 100
売上総利益 7,957 70.1 9,814 70.1
販売費および一般管理費 3,210 28.3 3,962 28.3
営業利益 4,747 41.8 5,852 41.8
経常利益 4,751 41.8 5,852 41.8
当期純利益 3,486 30.7 4,298 30.7
一株利益 366   451  
配当 110   135  

こんな感じになると予想しています。下半期の売上高予想が50億程度だったものを80億程度になるものと見込んで計算しました。構成比は8月10日に発表されたものと同じ比率で設定しました。その結果、第2四半期決算で上方修正された2021年の通期予想をさらに上方修正する可能性が高いです。上方修正されれば一株利益も上がるため増配される可能性も高く、そうなれば現在の株価に対する利回りはさらに高くなります。ただし、注意しなければならないことは上方修正が発表されても株価が上昇するかどうかはわからないということと、来年もこの売上高が継続できるかどうかわからないということです。ミズホメディーの売上高は新型コロナウイルス検査薬に大きく依存しており、新型コロナウイルス特需といっても過言ではありません。ミズホメディーが今後も売り上げを伸ばすためには、新型コロナウイルスの検査の需要がなくならないこと、インフルエンザの検査の需要が増えること、新しい感染症の検査薬を開発していくことなどが必須条件のような気がします。ミズホメディーは社会に貢献している素晴らしい企業です。こういった企業が成長してほしいと願っているので、今後も応援したいと思います。

  

最後までご覧いただきありがとうございました。いかがでしたか。今回こういった記事を初めて書いてみましたが、いろいろな資料を比較検討しながら記事を作成してかなり疲れました。こういった分析をしている人とそうでない人の投資家としての差は開く一方だということを痛感しました。そう考えるとこの記事は自分自身のレベルアップにつながる記事になったのではないかと思います。

 

 

当ブログでは、個別の銘柄などについて言及することがありますが、売買の推奨等を目的としたものではありません。最終的な投資決定はご自身の責任において判断されてください。

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