【予想した決算と実際の決算を比較】ミズホメディーが株価上昇するために必要なことを考えてみた
カブリエルです。先日ミズホメディー(4595)という企業の決算を予想した記事を公開しました。そこそこ読んでいただいた方がいらっしゃってうれしかったです。ありがとうございます。今回の記事では私が予想した決算内容と実際に発表された決算を比較してミズホメディーが株価上昇のために必要なことを考えてみたいと思います。素人目線で大変恐縮ですがぜひご覧ください。
決算予想の記事はこちらになります。まだ読んでいない方はこちらから読むのをおすすめします。
決算予想
私が予想した内容は8月10日に上方修正された通期予想をさらに上方修正し増配をするのではないかと予想していました。そう予想した根拠は7~9月期に新型コロナウイルスが流行しPCR検査の実施件数が激増したからです。具体的な数字についてはミズホメディーの決算予想の記事を読んでみてください。
実際の決算
それでは実際の決算はどうだったのでしょうか。11月8日の12:00に発表になった決算短信はこちらです。
同時に通期業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせを発表していました。
通期業績予想および配当予想の修正に関するお知らせは私の予想したように8月10日に発表した通期予想をさらに上方修正し増配をするというものでした。
予想との比較
私の予想と上方修正されたものを比較してみました。
上方修正と増配は私の予想通りとなりました。増配に関しては予想以上でしたが売上高が予想には届いておらず、個人的には正直物足りなさを感じてしまいました。決算短信には7~9月期の新型コロナウイルス検査薬の出荷数が41万テストと明記されていたのですが、これは予想よりも20万テスト以上少ない数字となりました。4~6月期に40万テストの新型コロナウイルス検査薬を出荷していたということなので、PCR検査の実施件数が2倍ほどに増えた7~9月期には少なく見積もっても68万テストほど出荷しているのではないかと予想していたためです。ミズホメディーの決算予想の記事を見た方から新型コロナウイルス検査薬は月に15万テスト分の製造が限界だというコメントをいただいたのですが、決算書を見る限りこの数字は現実味があるものだと感じました。そのため需要はあったけども41万テストほどの出荷しかできなかったのではないかと思います。加えて7~9月に使用する分を4~6月の間に出荷していたのかもしれません。ちなみに10~12月期の新型コロナウイルス検査薬の予想出荷数は18万テストを見込んでいるそうです。この出荷予想数は1~3月期に出荷した数と同じになります。
また、決算短信を見る限り遺伝子解析装置のスマートジーンが累計4000台販売しているという情報が更新されていませんでした。半導体不足の影響を受けているのは理解できますが、8月10日の決算発表時から1台も売れていないということなのでしょうか?スマートジーンの販売台数が増えれば新型コロナウイルス検査薬の需要も増えるはずです。この点はもう少し詳細に明記してほしかったと思う部分です。
株価上昇のために必要だと思うこと
上方修正と増配を発表したミズホメディーですが、株価は10%以上の下落となってしまいました。上方修正と増配は予想できましたが、株価10%下落は予想できませんでした。決算発表までにかなり株価が下げていたのですでに織り込み済みかと思っていたのですが、まったくそうではなかったということです。これだけいい決算を出しても株価が下落してしまうのはなにか原因があるはずです。株主でもある私がミズホメディーの株価上昇のために必要だと思うことを考えてみました。
①自社株買い
ソフトバンクグループ(9984)が同日に決算を発表しましたが、減益となりPTSで株価が下落していました。ところが1兆円の自社株買いを発表したことで雰囲気が一変し、翌日株価は大きく上げました。ミズホメディーが自社の企業価値をどのように考えているかはわかりませんが、今の株価は明らかに割安かと思います。増配もありがたいですが、自社社員持株会もあるので株価の上昇が自社社員と株主への還元として適切ではないかと思います。
②グローバル戦略
こちらは2019年に現代表取締役会長兼社長である唐川文成さんにインタビューした記事です。
唐川社長は一代でこの会社をここまで大きくしました。その手腕だけでも素晴らしい実績です。以前にアメリカで展開していたこともあるようですが、為替の影響でダメになってしまったという話もありました。これはミズホメディーがIPOで上場した際のインタビュー動画で唐川社長がお話していました。1ドル80円でだめになったということなので上場前の話です。リーマンショック前からリーマンショック後ぐらいに取り引きがあったのかもしれません。
この動画の中で語られているのが全自動遺伝子解析装置のスマートジーンのことだと思います。最初はマイコプラズマ肺炎の診断しかできなかったようですが、新型コロナウイルスの診断もできるようになりました。先ほど紹介した記事では、「スマートジーンの発売を追い風にグローバル戦略を構想している。今はマイコプラズマ肺炎の診断しか対応していないが、複数のウイルスの遺伝子検査が可能になった暁には、海外に打って出る」との考えを示しています。新型コロナウイルスが蔓延している今が海外に打って出るときではないかと思います。半導体不足でうまく商品が展開できないのかもしれませんが、海外戦略の展望を今回の決算発表で聞いてみたかったです。
③東証一部上場プライム市場を目指す
現在ミズホメディーは東証二部に所属しています。市場区分の見直し後はスタンダード市場を選択することを発表しています。
これも先ほどのインタビュー記事に書いてあったものですが、唐川社長には「会社の成功は長く生き残り続けること」という考えがあるようです。さらに、信頼性の向上と社員のためを思って2015年にJASDAQに上場し、そこから3年で東証二部に市場変更をしました。上場によって信頼性や知名度は向上したのは事実だと思いますが、実際の知名度はそこまでではなく知る人ぞ知る企業なのではないかと思います。さらなる知名度の上昇のためには東証一部を目指すべきです。市場区分が見直されるため現実的にはプライム市場となります。
④機関の空売りの買い戻し
機関の空売り残高情報を空売りネットというサイトを使って調べてみました。
karauri.net
このサイトを見る限り4社ほど空売り残高が残っているのではないかと思います。これらの機関が空売りを買い戻せば株価は上昇するはずです。買い戻すには何か株価が上昇するような材料がほしいです。
以上の4つがミズホメディーの株価上昇のために必要なことではないかと考えました。一番期待できるのは①の自社株買いではないかと思いますが、自社株買いを行うと自己資本比率が低下してしまうというデメリットがあるのでそこまでのリスクは侵さないのではないかと思います。今後さらに新型コロナウイルス検査薬の需要が増えれば工場を新設する可能性もあり、余計な出費はしたくないはずです。ミズホメディーは健全な企業だと思うので配当をもらいながら、企業が成長するのをゆっくり見守っていくのが一番いいのではないかというのを今のところの私なりの結論としたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。いかがでしたか。素人ながらいろいろ考えてこの記事を作成してみました。この記事を作成している間に株価は4日続伸となり2,500円を超えました。余力がなく低いところで買い増しできなかったのが悔しいですが、下がったところで狼狽売りしなくてよかったです。結論通り現物保有するのが一番よさそうです。
当ブログでは、個別の銘柄などについて言及することがありますが、売買の推奨等を目的としたものではありません。最終的な投資決定はご自身の責任において判断されてください。
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